「住み方」を考える No3

三つ目の2択

利便性と自由度の選択

これまで、「賃貸or売買」・「新築or中古」について記載してきました。

お読みでない方は、是非ご一読いただけますと幸いです。

ここまでで、ご自身のタイプが4つに分類されたと思います。

1.賃貸 + 新築

2.賃貸 + 中古

3.売買 + 新築

4.売買 + 中古

この中でも、年齢や仕事、所得、その他要因によって、賃貸と売買のミックスなどもありますが、大きく分けて4通りです。

ここからは、さらに2択を追加して、合計8通りのタイプに分かれます。

<マンション or 戸建て>  上記4通り × 2択 = 8通り

この問題は、「利便性 or 自由度」の選択の問題でもあります。

基本的には、妥協点が真逆ですので、答えはハッキリすると思います。

又、そもそも、子供のころに住んでいた家が、戸建てかマンションか? によっても、求めるものが本質的に偏ります。(戸建て → 戸建て:マンション → マンション)

筆者も、子供のころは借家でしたが、戸建てに住んでいました。

そのため、今はマンション住まいですが、将来的には戸建ての田舎暮らしがしたいなぁ~と思っています。

今は、通勤や買い物などに便利なので、駅近のマンションを選択しています。

自由度:戸建ては、自由度が高いです。

プライベート空間としての感覚も、マンションよりも遥かに優れていますし、内装・庭の使い方・駐車場・ペット

なども、マンションに比べて圧倒的に自由度が高いです。

しかし、通勤や通学・買い物に便利さを求めると、土地代が高くなり、売買でも賃貸でも高額になります。

そのため、一般的には郊外になる事が多く、マンションよりは利便性は劣ります。

ただし、利便性についても価値観が分かれるため、駅に近い = 便利 という等式が誰にでも当てはまるかと言えば、そうではありません。

あくまでも、「時間の感覚」によります。

「住めば都」というのは、本当です。

マンションは、そもそも、利便性(時間短縮)が最大の目的として建築が進む様になりました。

利便性の良い立地 = 土地代が高い ため、土地を多くの人たちで共有して、その上に戸別の部屋に居住するという考え方です。

そのため、購入する場合に、利便性の低い立地のマンションは、お勧めしません。(本来の目的とはズレる)

又、本来は戸建てのエリアなのに、ポツンと建っているマンションもあまりお勧めしません。

(注:必要性の有無の問題でもありますので、一概には言えませんが。)

(注:色々な選択をしていく過程で、検討する物件について、ご自身の状況(必要性、利便性、妥協点など)を考慮して、最適な住み方になるように、参考になれば幸いです。)

<経験的なこと>

新築をご希望の方は、戸建てを希望する方が多いように感じます。

新築マンションを検討する方のご意見で、「本当は新築戸建てが良いけど、高いし郊外になるから、新築マンションにする」という話を耳にします。

「新築 or 中古」 と 「マンション or 戸建て」は、ある程度は関係性があり、本質的には偏りがあるように思います。

新築 = 戸建て ・ 中古 = マンション

また、戸建て = 長く住む(子供の代まで) マンション = 将来は売却(or賃貸)という図式も多いように感じます。

一般的には、「自宅」に対しては、自ら「居住空間への支払い」が始まってから考えるようになります。

そのため、「居住空間への支払い」という価値について、その人がどの様に考えるかによって、「最適な住み方」は変わります。

今は中古マンションを購入して貯蓄 → 将来は、新築戸建てを建てる など。

価値観は、人それぞれですので、自由度と利便性を考慮して、ご自身の感覚で選択して欲しいです。

傾向としては、過去の経験則(子供のころの記憶)によって本質的なところは決まっていて、大人になってから修正される、若しくは、確信を持つことが多いようです。

筆者は、長崎の郊外出身なので、子供ものころは、戸建ての借家でした。又、同級生は殆どが戸建てでした。

周りにマンションは無かったです。

学校が休みの日に、街中に遊びに行くと、マンションに住んでいる人がいて、単純に「いいなぁ~」と思った記憶があります。

自分で家賃を支払うようになったのが18歳の時ですが、元々が借家だったため、購入してそこに定住しようという感覚にはなりませんでした。

2年前に子供が生まれたのをきっかけに、その時に初めて、あと20年はここに住むかなぁ~と考えたので、戸建ては将来にとっておき、今はマンションに住むことが確定しました。

<個人的にお勧めしないこと>

新築の投資マンション(1Rとか1LDKとか)を、全額ローンで購入する投資は、一般的な方にはお勧めしていません。

ましてや、知り合いからの紹介での購入は(紹介者への紹介料が上乗せされている)お勧めしないです。

その理由(体験者談込みです)

1.ローンの返済額が賃料と同等であるのは、一番最初に入居した人が支払う家賃のみ。

 新築時の募集の時だけ、新築プレミア価格での入居です。その後、時期は分かりませんが、退去した後の次の

賃料は、大幅に下がる事が多いです。

 最初の方が長く住めば良いですが、退去した後は、ローンの支払いに手出しが発生する事があります。

 賃貸では、6年に1回の転居が85%の割合というデータもありますし、立地によって、賃貸のターゲットの影響

もあります。学生を対象に募集する場合、専門学生なら2年に1回、大学生なら4年に1回の転居が発生します。

2.思ってたよりも、税金の還付が無い。維持費がかかる。

 これは、新築投資マンションを購入した方から、売却の相談を受けた時に最も多かった声です。

 「最初の1年目は良かったが、その後が全く。」

 「賃借人が退去する度に、清掃代を引かれる。」

 「空室が続いているから、何かサービスを付けるために費用がかかる。(エアコンとか)」

 「結局、手出しが多い。」

 など

3.売却する時に手出しが発生した。

 中には、100万円を手出しして手放したという方もいます。

 投資ローンの仕組みと賃料の問題です。

 新築時の賃借人の退去により賃料収入が下がっている状態のため、投資物件として投資家を募集する場合は、

その下がった後の賃料で投資価値を算出します。

 又、投資ローンの借り入れ期間は、50年(47年)ー築年数となっており、築年数が15年を超えた時点で、

35年のローンが組めずに毎月の返済額が大きくなり、結果として融資額が減額されて購入されません。

ですから、手放したいのであれば売却価格を下げる必要があり、手出しが発生するのです。

4.転売しようとしても、思ったほど売却価格は高くならないし、時間がかかる。

 居住用と違って、投資用の物件は面積が狭いため、通常の住宅ローンが利用できないという欠点があります。

そのため、空室になって賃貸募集するのも面倒だから売却しようとしても、居住用として利用できるローンが

無いため、現金か金利の高い不動産担保ローンを利用するしか方法がありません。

結果として、購入できる方や需要の範囲が極端に狭くなるため、売却するのに時間がかかります。

新築の投資マンションは、赤字を計上した方が良い方にとって利点が多いため、そういう方にはお勧めします。

一般的な会社員の方は、その物件単体では「利益は出にくい」ため、慎重に検討した方が無難です。

<少し本題とはズレましたが>

新築戸建ての購入で、将来的に転売も視野に入れている方には、それなりの金額・それなりのメーカーさんで

建てて、ある程度の立地(敷地)が良いです。

先ず、土地代は、基本的には相場形成されていますので、建物の価値が無くなったとしても、土地代での

売却が可能です。(土地の価値は残ります)

ですから、転売価値を算出しやすいため、住宅ローンの借り入れによる購入でも、売却時期を判断し易いです。

又、ハウスメーカーさんの場合は、アフターサービスもしっかりしており、売却の時に購入検討する方も安心感

があり、相場よりは高い金額で売却される事もあります。

戸建てを賃貸する場合は、住宅ローンの支払いよりも安い賃料で入居できるため、利便性を求めることも可能に

なります。駐車場付きであれば、都心のマンションを賃貸して、近隣で駐車場を借りるよりも安く収まりますし、

マンションよりも広い部屋に住むことができます。

購入でマンションを検討する場合は、中古の賃料相場を調べて、住宅ローンの支払いと比べることをお勧めします。

万が一、転勤や居住できない事情が発生した場合でも、賃貸で賄えるようにするためです。

(月の支払いに余裕がある方は別です)

最近は、築年数の事を相談されるケースが増えていますが、ご自身が購入する時に問題になるのは、「耐震性」です。

条件として、「新耐震基準に適合の有無」です。

適合している場合(証明できる事)は、購入時に色々な税制優遇を受けられる場合があります。

そのため、税制優遇を受けることが購入の目的の一部の場合は、「新耐震基準に適合」している物件を選んでください。(戸建ても同様)

又、近年では、住宅ローンの借入期間にも影響してきており、築年数が古く「新耐震基準に適合」していない物件は、借入期間が短くなり、月の返済額が大きくなるケースが増えています。

ただし、築年数が古いからと言って、「価値が低い」と、一概には言えない状況もでてきています。

昨今は、築年数が古いマンションの「建て替え促進」に関して議論が活発化しています。

建て替えに関しては、様々な緩和措置が検討されておりますので、築年数が古いマンションの場合においては、もし

新築に建て替えがなされた場合は、大きなキャピタルゲイン(転売益)を得る可能性もでてきています。

今のところ、建て替えの基準年数は「築65年」程度だろうと予測しています。

まだまだ議論は始まったばかりですが、築古マンションの建て替えについての議論が促進されている事は事実です。

もし、建て替えが促進された場合は、築古マンションの場合は、「新品に生まれ変わるチャンス」を得ることになりますので、これは、新築マンションには無い特権です。

マンションの場合は、新築の賃貸物件はさほど多くないため、殆どが中古になると思います。

たまに、新築投資用マンションの賃貸募集がでますが、新築価格ですので割高です。

賃料の額の必要性に応じて選択すると良いと思いますが、利便性重視で検討する方が良い物件にヒットしやすいです。

この投稿の最後に、

最後まで読んでいただき、ありがとう御座います。

8通りのタイプ分けをするための、第三ステップ「マンション or 戸建て」について書きました。
皆さんは、どのタイプになりましたか?


読んでいただいた方の、現在の状況や考え方、価値観など、様々な事を考慮して、の最適な住み方・組み合わせを選んでいただければ幸いです。

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